2013年7月29日月曜日

絶滅危惧職種2(鼈甲)

昨日の鼈甲細工の続きです。

長崎歴史文化博物館には、地元の工芸工房の作業が見られる場所があります。
http://www.nmhc.jp

私が行った時には、川政べっ甲さんが作業をされておられました。

材料の鼈甲が種類別に箱に入っていました。

亀の甲羅は木の年輪のように一年ごとに成長線が入ります。
この亀はかなりの年齢と思われます。

この模様は亀の甲羅の裏側です。
昔は裏側は見せなかったけれど、今はこの模様が美しいからと、
こちら側を表として使うことも増えてきたそうです。

さて、制作工程です。

まず、糸鋸などを使って鼈甲を必要な大きさにカットします。

お湯に浸して柔らかくします。
柔らかくなった板を数枚重ねてプレスします。
プレスすることで、甲羅の膠分が接着剤となって一体化します。
接着剤は必要ないのです。

プレスする前の様子

最初は重ねた厚さが右の状態だったものが、
プレスをかけると左のように薄くなります。
なので、薄くなった状態の厚みを考えて重ねなければなりません。

 部品がある場合はここで接着します。

曲面を作る場合は、木型を用います。
これは大きな型。
小さいものはこういった小型の型を使います。

グラインダーで研磨します。

最後は、バフに蝋をつけて磨きます。

使うのは堅いカルナバ蝋です。

左側が磨いた部分、右は磨く前。
艶がかなり違います。

さまざまな道具がありますね。

大きな鼈甲板は複数枚の鼈甲を同様につなぎ合わせて作ります。
べっ甲工芸館にあった帆船の帆など、何枚の甲羅が使われていたのでしょう。

べっ甲はタイマイのおなか部分の甲羅が黄色で透明で高級とされ、
背中の黒っぽい方が値段が安いのですが、
牛の蹄や卵白などを使った黄色い鼈甲のまがい物も多く作られており、
なかなか素人目には区別がつきません。

鼈甲の利用が減った要因は、ワシントン条約以前には
セルロイドなどの安価な代用品の普及、
虫がつきやすい(タンパク質ですから虫の絶好の餌食です。
特に、櫛やかんざしなどは特に虫にやられやすいです)
眼鏡フレームなどが汗で白化する、
お湯がかかると層が剥離するなどの欠点もあげられます。

鼈甲細工屋さんではもちろん修理も請け負っておられますので、
家に眠っている鼈甲製品も、是非、直して使って欲しいと思います。

3 件のコメント:

  1. Hello
    I have a question
    Tortoiseshell Combine,you need to glue it?

    返信削除
  2. Hi,

    It is not necessary to use any glue to laminate the thin tortoiseshell pieces, because tortoiseshell is a kind of natural collagen itself.
    To soak in hot water for a while and compress between hot metal sheets, (using press machine) and done!
    Therefore, you shouldn't soak tortoiseshell objects in hot water, otherwise it may fall apart or lose the gloss.

    返信削除
  3. Please have a look at this movie.

    http://www.bekou.net/index.php?べっ甲の製作過程

    返信削除